介護AIの始め方|介護現場でのAI活用ガイド(事業所の管理者向け)
介護現場で使えるAIを、記録・翻訳と多言語・見守り・事務作業に分けて整理。国の資料へのリンク、個人情報の扱い、小さく始める手順を、事業所の経営者・管理者向けに解説します。
介護AIとは、介護の現場の仕事をAIで支える技術や道具の総称です。記録や書類づくり、外国人スタッフとのやり取り、見守り、事務作業など、使える場面は広く、目的ごとに選ぶ道具が変わります。この記事は、事業所の経営者・管理者が「何から始めればよいか」を決められるように、場面を整理し、小さく始める手順をまとめたものです。

介護AIは、目的別に4つの場面で考える
「AIを入れたい」と考えたとき、最初に決めるのは製品ではなく、どの場面の手間を減らしたいかです。大きく4つに分けられます。
記録・書類づくり
話した内容やメモから、介護記録・申し送り・報告書の下書きを作る使い方です。介護の現場では、書類にかかる時間が負担になっており、国も文書の負担軽減を検討してきました(介護分野の文書に係る負担軽減に関する専門委員会、厚生労働省)。AIの使い道として最も取り組みやすい場面です。詳しくは介護記録AIの選び方と比較ポイントと、介護記録AIで記録業務を効率化する方法にまとめています。
翻訳・多言語
外国人スタッフが母国語で入力した内容を、日本語の記録にする使い方や、申し送りを母国語でも読めるようにする使い方です。「話せるのに書けない」という記録の壁を、AIで和らげます。具体的な運用は外国人スタッフの介護記録をAIで支える方法で書いています。
見守り・コミュニケーション
センサーやカメラなどの機器を使って、利用者の様子を把握する分野です。国は「介護テクノロジー利用の重点分野」を定めており、見守り・コミュニケーションや、介護業務支援などが含まれます(「ロボット技術の介護利用における重点分野」を改訂しました、厚生労働省)。機器の導入が前提になるため、記録の下書きづくりとは、費用や進め方が大きく異なります。
事務作業
文章の下書き、議事録、マニュアルづくり、問い合わせへの返信案など、事業所の運営にかかわる事務のうち、利用者の個人情報を含まないものです。汎用の生成AIが使われやすい場面ですが、事業所としての使い方のルールが必要です。
汎用の生成AIと、介護向けの記録AIの役割
ChatGPTのような汎用の生成AIは、文章づくりや調べものに幅広く使えます。一方、介護記録のように利用者の情報を扱う場面では、情報をどこまで入力してよいか、入力した内容がどう保存・利用されるか、スタッフごとの権限をどう管理するかを、事業所が自分で決めて守る必要があります。
介護向けの記録AIは、記録の様式に整える、利用者ごとに分ける、事業所単位で権限を管理するといった仕組みをあらかじめ備えている点が違います。どちらが良いという話ではなく、個人情報を含むかどうかで使い分けるのが、現実的です。いずれの場合も、契約の内容(学習への利用、保存場所、外部への委託)は必ず確認してください。
国の施策との関係
介護テクノロジーの導入には、国や自治体の補助金や、加算の仕組みがあります。ただし、要件は都道府県や年度で異なるため、事業所の所在地の資料で確認することが前提です。たとえば、生産性向上推進体制加算では、対象となるテクノロジーの一つに、介護記録ソフトウェア等の介護記録の作成の効率化に資するICT機器が挙げられています(生産性向上推進体制加算(Ⅰ)及び(Ⅱ)の解説、厚生労働省)。個別の製品が対象になるかどうかは、指定権者である自治体に確認してください。
始め方:ルール1枚、記録1業務、確認の手順
小さく始める手順は、次の3つです。
- 使い方のルールを1枚にまとめる:利用者の氏名など個人が特定できる情報を入力してよいか、どの道具を使ってよいか、誰が確認するか。A4で1枚に収まる程度で十分です。
- 記録を1つに絞って試す:たとえば、日中のケース記録だけ。1つのユニットだけ。範囲を絞ると、確認の手間と効果が見えやすくなります。
- 確認の手順を固める:AIの出力は下書きです。日時、数値、利用者名を、記録した本人が確認してから確定します。
無料の試用期間がある製品は、実際の業務で試してから決められます。KOTOSAQの無料トライアルは14日間で、カード登録は不要、終了後に自動で課金されることはありません。トライアル中は、実在する利用者の情報を入力しないでください。
やってはいけないこと
- 個人情報を、ルールのないまま汎用AIに入力する:入力した情報の扱いは、契約や設定で変わります。事業所として確認してから使ってください。
- 確認せずに保存する:AIの出力に誤りがあっても、記録の責任は人と事業所にあります。
- 全員・全業務でいきなり始める:確認が追いつかなくなり、「使えない」という結論だけが残ります。
次に読む記事
- 記録の下書きを作るAIの選び方:介護記録AIの選び方と比較ポイント
- 外国人スタッフの記録を支える:外国人スタッフの介護記録をAIで支える方法
- 今の介護ソフトを変えずに使う:介護ソフトを変更せずにAIを導入する方法
- 申し送りの整理:申し送りの投稿をAIで整理する方法
KOTOSAQ(ことさく)は、話した内容や外国語のメモから、介護記録・申し送り・報告書の下書きを作る介護記録AIです。13言語に対応し、今お使いの介護ソフトはそのまま使えます。管理者向けの全体像は、書類業務の効率化のページにもまとめています。
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14日間無料・カード登録不要・自動課金なし。費用は月額2,980円から、事業所の規模に応じてお見積りします。
画像:AI生成によるイメージ
よくある質問
介護AIは、まず何から始めればよいですか?
記録の下書きづくりから始める事業所が多く、始めやすい入口です。理由は、効果が自分たちの業務で確かめやすく、人が確認する手順も作りやすいからです。始める前に、利用者の情報を入力してよい範囲を決めておいてください。
ChatGPTなどの汎用AIを、そのまま介護の記録に使ってよいですか?
利用者の氏名など個人情報を含む入力は、契約の内容(学習への利用、保存場所)を確認し、事業所としてのルールを決めてからにしてください。ルールが決まるまでは、個人が特定できる情報を入力しないことが安全です。
介護AIには、どんな種類がありますか?
場面で分けると、記録・書類づくり、翻訳・多言語、見守り、事務作業(文章づくりや議事録など)に大きく分けられます。目的がそれぞれ違うため、導入の順番も別に考えます。
補助金や加算の対象になりますか?
制度は都道府県や年度で要件が異なります。対象になるかどうかは、事業所の所在地の自治体が示す資料で確認してください。KOTOSAQの場合は、お問い合わせの際に所在地をお知らせいただければ、確認の進め方をご案内します。
AIの出力は、そのまま記録にしてよいですか?
そのまま記録にすることはおすすめしません。AIの出力には誤りが含まれることがあります。日時、数値、利用者名は、必ず人が確認してください。
介護記録の作成を効率化しませんか?
KOTOSAQなら音声やメモから介護記録を作成できます。導入についてお気軽にご相談ください。
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